
9/13(土) → 10/13(月)
万博は、世界各国の多彩な文化や最先端技術を知るだけでなく、日本の伝統文化や産業を世界に発信する場にもなってきました。
歴史を紐解くと、今大人気の抹茶ドリンクや茶道体験が、100年ほど前の万博の日本パビリオンで提供され、人気を集めたことは大変興味深いことです。
各フロアでは、こうした過去の万博における日本茶のエピソードを紹介し、それにまつわる商品やメニュー、体験を現代風にアレンジしてご用意いたします。
また、書籍『近代万博とお茶』(淡交社刊)からピックアップして「お茶と万博」を紹介するパネル展示も行っておりますので、併せてご覧ください。
過去・現在・未来をつなぐ商品やメニュー、体験を、この機会にぜひお楽しみください。
お茶と万博 特別講演会「近代万博と茶」
9月26日(金)13:00-14:30

お茶と近代万博をテーマに、パリ万博から始まった「喫茶外交史」を紐解き、日本文化史の新たな一面を掘り下げる、特別な講演会を開催いたします。

講師:吉野亜湖
茶道家。静岡大学非常勤講師。静岡大学大学院人文社会科学研究科卒(文学修士)。
ふじのくに茶の都ミュージアム運営委員・客員研究員。
(公財)世界緑茶協会評議員。
茶学術研究会監事。茶の湯文化学会会員。
主な著書『近代万博と茶 世界が驚いた日本の「喫茶外交」史』
(淡交社)、『現代語訳 禅茶録』(知泉書館)『日本茶文化大全』(知泉書館)等。
特別講演プラン 概要
「お茶と万博」スペシャルランチと講演会プラン
※ランチの後に講演会をお聞きいただくプランです
- 開催日時
-
2025年9月26日(金)
11:30~14:30頃(所要時間 約3時間)
- 内容
-
■「お茶と万博」特別講演
■3階 メゾン・ド・マツダ福寿園にてスペシャルランチ提供
■メニュー
茶ポンス、オードブル、メイン(魚介~鮑・帆立・鯛)、デザート、和紅茶
- 料金
- お一人様 11,550円(税込)
講演会と「お茶と万博」デザートプラン
※講演会の後にデザートをお召し上がりいただくプランです
- 開催日時
-
2025年9月26日(金)
13:00~15:30頃(所要時間 約2時間30分)
- 内容
-
■「お茶と万博」特別講演
■3階 メゾン・ド・マツダ福寿園にてデザート提供
■メニュー
茶ポンス、アシェットデセール、抹茶とほうじ茶のプティフール5種、和紅茶
- 料金
- お一人様 9,900円(税込)
※茶ポンスとは、抹茶を炭酸水で割ったティー・パンチのことです。1926年(大正15年)のフィラデルフィア万博の「日本喫茶室」で人気を博したアレンジティーです。
各フロアで「お茶と万博」を体験する
セントルイス万博(1904年)

3種飲み比べ体験
-和紅茶・緑茶(玉露)・抹茶
これに因み、地下1階 京の茶蔵では、アメリカに周知するために提供された3種類のお茶の飲み比べ体験をご用意いたしました。
日本茶インストラクターから「日本茶とは?」というお話や淹れ方のコツを聞きながら、茶種による香りや味の違いを五感でお楽しみください。
- 期間
- 2025年9月13日(土)~10月12日(日)
- 所要時間
- 約45分
- 料金
- 3,300円(税込)
- 人数
- 1名~

お茶とセントルイス万博(1904年)
1904年セントルイス万博にて、日本パビリオン敷地内に建てられた
「金閣喫茶店」。
喫茶店での目的は、日本産の「紅茶、緑茶、抹茶」の真味をアメリカで周知し、併設の「茶器陳列所」で茶と茶器の展示販売を行うことでした。
ウィーン万博(1873年)

和紅茶
このような、日本の茶園で育てられた茶葉を使い、日本で加工された紅茶を和紅茶といい、近年注目を集めています。
1F 京の茶舗でお買い求めいただける当社の和紅茶は、京都府南部の和束産の茶葉を使用したもの。渋味が控えめで、どことなく日本茶の風味を感じさせるような、まろやかな甘味をお楽しみください。

お茶とウィーン万博(1873年)
1873年ウィーン万博に出品された製茶品。
「宇治」「静岡・駿河」など、茶産地の名が書かれた茶箱を確認できます。
ウィーン万博の報告書では、紅茶製法を日本でも学ぶべきと記載され、これを踏まえ紅茶の栽培と製造が全国規模に広がっていったのでした。
第2回フィラデルフィア万博(1926年)

FUKUCHA風 茶ポンス
当時のメニューを再現するとともに、FUKUCHA風に白桃を添えたアレンジティーに仕上げました。
抹茶ソースは別添えですので、お客様ご自身で注ぎ仕上げる楽しさをご体験ください。

メゾン・ド・マツダ福寿園では、カクテルとモクテル(ノンアルコール)の2種をご用意いたしました。
グラスの中に溶け込む緑の景色と抹茶のふくよかな香りをお楽しみください。

お茶と第2回フィラデルフィア万博(1926年)
第2回フィラデルフィア万博では「茶ポンス」が登場し、さらに後のシカゴ万博では、抹茶アイスティーが好評を博していました。
この写真は、1933年シカゴ万博での日本館内・喫茶室の様子。
第2回シカゴ万博(1933年)

お茶と万博 茶会 <立礼>
これに因んで、4階 京の茶庵では、立礼席でのお茶会を開催。
お点前をゆったりとご覧いただきながら、「お茶と万博」イベントのために創作された主菓子とともに薄茶をお楽しみください。
- 開催日時
-
9月26日(金)15時~
9月27日(土)14時~
10月4日(土)14時~
- 所要時間
- 約30分
- 料金
- お一人様 3,300円(税込)
- 人数
- 1名~
- ご予約
-
お電話にて承ります
050-3152-2904〈4階直通〉

お茶と第2回シカゴ万博(1933年)
1933年第2回シカゴ万博における茶室の様子。
茶室がテーブルと椅子(立礼式)になったことが画期的でした。
この万博ではステージで茶道のお点前が披露され、全米にラジオを通じて放送されました。
シカゴ万博(1893年)

5階 京の茶具では、雅な京薩摩のデミタスカップをはじめ、はんなりかわいらしい京焼・清水焼のティーカップ&ソーサーをご用意いたします。
日本茶用のうつわにこだわらない、自由な楽しみ方で、お客様のティータイムを彩ってください。

お茶とシカゴ万博(1893年)
1893年シカゴ万博会場の鳥瞰図。
日本喫茶店でのお茶の提供は、客の求めに応じ、砂糖とミルクも提供されていましたが、会期が進むごとに「日本風」にストレートで楽しむ人が増えていったようです。
「お茶と万博」に因んだアート展示

モダン・エキスポ・ポスター展示
- 期間
- 2025年9月25日(木)~10月12日(日)の木曜日~日曜日
- 定休日
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毎週 月、火、水曜日
※ただし、9月27日(土)は臨時休館いたします。
※出典情報
- ※画像1:
- 「サンフランシスコ万博の日本喫茶室のメニュー」吉野亜湖、所蔵
- ※画像2:
- 金閣喫茶店(ミズーリ歴史博物館)
農商務省『聖路易万国博覧会本邦参同事業報告 第2編』農商務省.1901,p665-667
- ※画像3:
- 「製茶」(墺国維府博覧会出品撮影写真帳)
横山松三郎『澳国維納府博覧会出品撮影写真帖』1872-73.
- ※画像4:
- 日本喫茶室の内観
日本緑茶販路拡張総合特別委員会『市俄古進歩一世紀萬國博覽會記念寫眞帖』1933.(静岡大学図書館)」
- ※画像5:
- 茶室内観
日本緑茶販路拡張総合特別委員会『市俄古進歩一世紀萬國博覽會記念寫眞帖』1933.(静岡大学図書館)」
- ※画像6:
- シカゴ万博会場の鳥瞰図(米国議会図書館)